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狩人は都を駆ける

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京都で探偵事務所を営む「私」のもとに久々にやってきた仕事の依頼は、なんと誘拐事件の解決。もっとも誘拐されたのは家で飼われていたドーベルマンで、つまりは犬の捜索が仕事なのだった…。苦手な動物がらみの依頼ばかり次々に舞い込む探偵の困惑と奮闘を描いた傑作ユーモア・ハードボイルド五篇を収録。


我孫子武丸さんの本です。

 
今まで読んできたのが推理モノなどのミステリだったので、探偵事務所が舞台の探偵の話、しかも動物に絡んだ事件という変わった話。
 
ハードボイルド動物ミステリとでも言いましょうか。
個人的に探偵小説も嫌いではないのですが、我孫子さんの持ち前の文章の読みやすさに助けられたことと、動物好きでもない自分と考え方が凄く似ている主人公に好感を持てたのもあり、なかなか面白かったです。
 
動物が絡むのでほんわか癒し系か?!と思わせて、そんなことは全くなかったというのもいいですね。
案外殺人事件やら死体やらと血なまぐさい話も出てくるので、そんな意外性が一番大きかった表題作は特にオススメ。
 
我孫子さん、引き出し一杯持ってる作家さんなのだなあ。
(4点)