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百瀬、こっちを向いて。<文庫版>

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「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは―。しかしその裏には、僕にとって残酷すぎる仕掛けがあった。
「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった……!」 


中田永一さんの本です。
 
手持ちの未読本がなくなったので、またまた再読。
もう何度読んだか分かりませんが、毎度新鮮な気持ちで読む事ができる大好きな一冊です。
 
現在表題の「百瀬、こっちを向いて。」は映画が公開されており、意外とユーザーレビューも高いので観に行こうかと思っております。
 
主人公が百瀬への気持ちに気付き、こんな感情なんて知らなければ良かった!というシーンと、同じく底辺に属する友人の言葉が胸を打ちます。
 
またこの表題作とは対照的に、生まれ持った容姿が原因で異性から見ているだけで胸を苦しくさせたり、同性から妬まれたりと苦労をしてきた女の子が、ブスメイクをして学校に通うという興味深い設定も目を惹きます。
そしてその友人達もやはりスクールカーストでは最下層に位置しているのだけれど、凄くできた子達なんですよね・・・。
 
今回はどうもこの脇役の友人達に気持ちを持って行かれたみたいです。
 
未読の方はぜひとも読んでほしいです。
(5点)