「影」を失った男。闇を浴びて育つ「隧道」。見えないけれど「ある」ことにされているタワー。五百人以上を乗せて、姿を消した「下り451列車」。町興しを手掛ける「接続会社」の思惑。様々な問題を抱え込んだまま、静原町に大きなうねりがやってくる。
三崎亜記さんの本です。
三崎さんの描く世界は、日常にさりげなく寄り添うように存在しているので、ふとすると本当にこういう世界があるのではないか?と思えてくる。
あまりにも違和感がなくとけこんでいるから、現実と非現実の境界がとても曖昧なのです。
不思議な感覚を抱きながら、「ターミナルタウン」を読むと、要所要所で過去作品につながる描写がちらほら。
改めて三崎さんの本を読み返したいなあと思いました。
それにしても、三崎さんが描く女の子は今回もとても可愛かったです。
こういう世界観、人には癖があるのであまりおすすめはできないけど、私は結構好きなんだよなあ。
(4点)