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本日は大安なり(文庫版)

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11月22日、大安。県下有数の高級結婚式場では、4月の結婚式が行われることになっていた。だが、プランナーの多香子は、クレーマー新婦の式がつつがなく進むか気が気ではない。白須家の控え室からは大切な物がなくなり、朝から式場をうろつくあやしい男が1人。美人双子姉妹はそれぞれ、何やらたくらみを秘めているようで―。思惑を胸に、華燭の典に臨む彼らの未来は?エンタメ史上最強の結婚式小説!


辻村深月さんの本です。
 
この本は、私が一番大好きな辻村作品の「あの人物」達が久しぶりに登場している、ということで凄く文庫化を楽しみにしていたものです。
 
結婚も結婚式もしたことがないけれど、式を挙げた友人達の話を聞くと、準備も費用もたくさんかかること、上を目指せばいくらでも贅沢な式ができるけれど、それを抑えてやりくりするのが大変だったと言っていました。
 
大抵の人は一生に一度の舞台です。
しかし一日の、たった数時間に何百万円もかけて豪華な式を挙げるのです。
 
そんな日を最高の日にしたい、縁起かつぎでもなんでもして、思い出に残る素敵な一日にしたい。
そんなカップルたちの想いをかなえるべく、ウエディングプランナーの多香子が奮闘します。
 
個人的に複雑な思い入れのあるクレーマーの大崎から、難癖をつけられながらも、当日の式を迎えた多香子。
そんな式場では、ある賭けをする美人双子とある疑惑に怯える男の子と、何故か式を中止させようと目論む怪しい男が――
 
後半、大好きなあの人たちがでてくるので採点もかなり甘めですが、エンターテインメント小説として十分楽しめる作品でした。
 
しかし・・・あのNHKのドラマは本当に酷かったですね・・・・・
改めて多香子はイメージが全然違うし、原作に結構手を入れて展開を変えてみたものの、なんだか余計強引感が出てしまってどうもしっくり来なかったドラマでした。
 
解説がそのドラマの脚本の方が担当されていますが、これは読まなくても良いと思います。
読むと逆にドラマの微妙さを思い出して最後の最後でげんなりしてしまいました。
 
原作を、ぜひ読んで楽しんでください。
(5点)