結成１４年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは―。
道尾秀介さんの本です。
年末年始は図書館が閉館している。
ということで、手持ちの本がつきてしまい、久しぶりに大好きな「ラットマン」を再々再読。
もう何度目だ？というくらい読んでいますが・・・何度読んでもミスリードされ、最後の最後までどんでん返しに驚かされる展開は変わらず(笑)
不穏な空気が、これでもかと悪い想像を加速させるけれど、真実は光のある結末であることが良いですね。
ただ、あらためて・・・・このひかりという人は、恋人にも家族にも死んでも悲しんでもらえない人間なのか・・・と思わされ、何とも切なくなりました。
まあそういった面が気になったのはもう何度目かの再読だからというだけで、これぞミステリの道尾秀介！と大満足する一冊であることは間違いないと思います。
やっぱり道尾さんにはミステリも書いてもらいたいなあと、そんな希望を込めつつ。
今回も満足の読了でした。
（5点）
