柴山祐希、高校二年生。彼には、人に言えない秘密がある。実は、学校の近くにある廃墟ビルに住み、望遠鏡で学校を観察している美少女・マツリカさんに命じられて、学校の怪談を調べていた。新学期を迎え、なかなかクラスになじめない柴山の下に、『一年生のりかこさん』の怪談話が舞い込んでくる。一年生の時に自殺をした彼女は、学校に未練を残していて、ときどき霊になって現れるらしい。その真実を突き止めるため、捜査を開始した柴山だったが、調べていくうちに…！？
相沢沙呼さんの「マツリカ」シリーズ第二弾。
マツリカシリーズ、主人公の柴山がうじうじなよなよとネガティブに悩む・悩む・悩むのオンパレードで、気持ちが分かるだけに余計に読んでいてイライラしてしまうんですよね。
そんなに好きなシリーズではなかったのだけれど、いやー今回は良かったですね。
親しい友人もおらず、「ぼっち」の柴山。
ひょんなきっかけから関わりを持つようになった新聞部の仲間たちと、気付けば一緒に笑いあったり同じ時間を過ごしている――
自分なんかがここにいていいのだろうか？皆と笑いあっていて良いのだろうか？
そう思いながらも、マツリカの事が気になって・・・。
「一年生のりかこさん」の噂、マツリカの正体と、学生生活に潜む日常の謎。
絶対に中をのぞく事のできないスカート、ドS女王っぷりがすさまじく、男子高校生の妄想をあおるエロティック過ぎる高校生・マツリカの正体とは・・・
ある意味でこのシリーズが終わらざるを得なくなってしまうのでは？！と危惧する展開は裏切られ、良い方向に収束しましたね。
これでこのシリーズが終わりでも良い気はするのですが、続きが読みたい気もして。
写真部のOGの櫻井さんは、「ココロ・ファインダ」に出ていたりします？
なんらかのつながりがあるのかしら？
新キャラのへんてこ関西弁の高梨君が個人的にお気に入り。
（4.5点）
