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ソロモンの偽証 第I部 事件

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クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。けど、噂は強力で、気がつけばあたしたちみんな、それに加担していた。そして、その悪意ある風評は、目撃者を名乗る、匿名の告発状を産み落とした—。新たな殺人計画。マスコミの過剰な報道。狂おしい嫉妬による異常行動。そして犠牲者が一人、また一人。学校は汚された。ことごとく無力な大人たちにはもう、任せておけない。学校に仕掛けられた史上最強のミステリー。


宮部みゆきさんの本です。

 
発売当初、書店であらすじを読んですごく気になっていた作品でした。
予約してだいぶ待ち、ようやく第一部です。
 
この700P超えの分厚さ!
一週間以上読むのに時間がかかってしまいましたが、これでまだ第一巻。
三巻で完結ということで、一体三巻を読めるまでどれだけ時間がかかるのでしょう(予約がすごい事になっている)。
 
先日読み終えた奥田英朗さんの「沈黙の町で」と比較されることが多いようですが、これはこれで面白い。
 
それにしても・・・真の悪人ではない普通で地味な人間であるはずの、三宅樹里と、森内先生の隣人の女の悪意がすごく気持ち悪いです。
こういう人たちの方が、悪意を悪意と思っていないでやってしまうから怖いですね。
 
そして、死んでもなお、いつまでも他人の心に残り続ける柏木卓也が一番怖いです。
自殺なのか他殺なのか、現時点でははっきりしないものの、自分の死を持って永遠に誰かの心に残り続ける存在になろうとしたのか、そうであれば誰よりもしたたかなのは柏木なんだろうな。
柏木のお兄さんがなんだか切なかったです。誰よりも弟の本当の姿を知っているが故に・・・。
 
今のところどんどん事件や問題が発生するばかりで、重い展開が続きます。
事件の真相を追う事に決めた涼子。
 
次巻がとても気になります!しかしいったいいつ読めるのでしょう。多分年内は無理だろうなあ。
(4点)