大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。そんな世代へエールを送る痛快エンターテインメント小説。
池井戸潤さんの本です。
ドラマで話題の半沢直樹原作本。
実はこのシリーズ、3作目から読んでしまったという失態がございました。
ドラマも結局見ていなかったし、原作本も読むタイミングを逃してどうしたものかと思っていたところ、借りることができたのでようやく読みました。
今すごく仕事が煮詰まっていて（上司との関係が）、些細なことから理不尽なことまで、悔しくて号泣するくらい苦戦しております。
それを怒りに、まして倍返ししてやる！と思うほどの気力にはなれず、ただただうらやましいと思いながら読んでいましたね。
前半は半沢が不利な立場に立たされていたせいもあり、半沢の反撃に単純に楽しみだなあと思っていたのですが、後半からあまりにもこてんぱんにやられる準備が整っている上司への同情心が芽生えすぎて、可愛そうに思えました(笑)
半沢を敵に回したら怖い！
エピローグを読んでさらにその執念深さにぞくっとしてしまいました。
しかし、日々理不尽な戦いを送るサラリーマン、OLなどには痛快劇として楽しめるかと思います。
私ももう少し今の仕事に慣れたら読後に爽快な気分になるかしら。
（4点）
