いちばん逃げたくないと思っているのは、勝利自身のはずだ。誰よりも勝利こそが、今の自分を不甲斐なく思っているに違いないんだから…。勝利がオーストラリアに旅立ち、残された傷心のかれんを支える弟の丈。勝利の辛さもかれんの寂しさも、そばでずっと見てきた丈には、わかりすぎるほどわかる。そんなもどかしい日々の中、由里子の思いがけない提案によって、新しい光が差し込み始める。
村山由佳さんの本です。
最近もはや本編と関係ないのでは・・・と思う内容に脱線し始めていたので、そろそろ読むのをやめようかと思ったり思わなかったりしていたおいコーシリーズ。
気になっていた日本でのかれんサイドの話を、頼もしくなった丈の語り手で展開していきます。
かれんが決死の思いで逢いたいと勝利に伝えたシーンは胸が苦しくなり、マスターや花村家とのかかわりも進展がありそうな展開。
読みたかったのはこっちの話でした。
勝利のオーストラリア編は正直あまり興味がなかったのですが、いつか日本に帰ってくることを信じて次巻に期待です。
(4点)