No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

涙流れるままに<上> 吉敷竹史シリーズ⑮

イメージ 1
 
吉敷竹史の元妻・加納通子は、「首なし男」に追われる幻影に悩まされていた。その原因は、数奇な運命に翻弄されてきた自らの半生にあるのではないかと思い至る。過って級友を死なせた事件。婚礼の日に自殺した麻衣子と、直後の母の変死。そして柿の木の根本に埋めたあるものの忌まわしい記憶!?通子は少女時代に体験した数々の悲劇の真相を探る決心をしたが…。


島田荘司さんの「吉敷竹史シリーズ」第十五弾。
 
シリーズでちょこちょこ意味深に登場していた通子の半生が語られる通子の章と、反発しあう主任の過去の冤罪と思われる事件を辿る事になった吉敷。
 
通子の何とも言えない不幸を呼び寄せる性質に読んでいて暗い気持ちになりながらも、何故か惹きつけられて読み薦める手が止まりませんでした。
 
断片的に吉敷が追っている事件と通子の話が繋がりかけて来ているのが見えて来て、一体どのように終息するのかが気になります。
 
それにしても通子を見てるともどかしいというか、苛々するのに・・・どうして放っておけないんでしょう。
魔性の女というのはこういう人の事を言うのかなあ。
 
(4点)