No-music.No-life

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エバーグリーン(再読)

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2人をつなぐものは…約束。中学校の卒業式で、10年後の再会を約束したシンとアヤコ。夢をかなえるため、シンは地元に残りアヤコは東京に向かう。それぞれの日常の中で、時間も距離も離れた2人の心は、揺れていた。


豊島ミホさんの本です。
初めて読んだ時は、またこういう感じの話か・・・と印象にあまり残らなかったのですが、それでも何となく心に残るものがあったので、再読しました。
 
20代後半、30歳を目前とした私にとって、何とも痛い話でした。
夢を追いかけて10年後、この場所で再会する。
そんな約束を交わした二人。
夢をかなえると信じて疑わなかったシンと、叶いっこないと思っていたアヤコ。
ところがアヤコは夢をかなえて漫画家になっている。
シンは田舎で就職し、彼女との結婚も急かされている。
 
田舎に住んだ事がある人間なら分かると思うけど、田舎に取り残される焦燥感は半端ないですよね。
良い歳してバンドでデビューできるなんて思っている人間は、私達の年齢では大分変りモノ、痛い人、になってきてしまう。
何だか色々な部分をえぐられる痛みがあって、ささったなあ。
この話は・・・大人になればなるほど、痛いのかも。
(4点)