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羽衣伝説の記憶 吉敷竹史シリーズ⑫

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警視庁捜査1課の吉敷竹史は、ふと入った画廊で作者のない“羽衣伝説”と題された彫金を目にした。これは、別れた妻・通子の作品では?妻への思いをかきたてられた吉敷は、ホステス殺しの真犯人を追いつつ訪れた伝説の地で、意外にも妻の出生の秘密に行きあたる。


島田荘司さんの本です。
 
吉敷シリーズの中でも、スピンオフ的な意味合いの一冊。
元妻である通子とのその後と共に、通子との馴れ染めが描かれます。
 
正直、「龍臥亭事件」の頃から通子がどうも好かないと思っていたのですが、吉敷シリーズで初めて出てきた時に余計にそう思いました。
なんというか、女性に好かれないタイプのイラッとする女性という印象。
 
今作では歳を重ねて大人になった通子が登場しますが、前程嫌いではなくなったかな。
 
通子の過去が語られると共に、改めて「龍臥亭事件」を読み返したくなりました。
過去のわだかまりが消え、吉敷との仲も少しずつでも戻るのでしょうか?
 
あまり期待せず読み始めたのですが、すらすら読めて、そしてなかなかこんな大人のラブストーリーも素敵だなあと思えました。
こんなにお互いがお互いを好きなのだから、いつか良い形で二人が幸せになれればいいのになあと思いますね。
(4点)