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吉原暗黒譚

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江戸の吉原で黒い狐面の集団による花魁殺しが頻発。北町奉行所の貧乏同士、今村圭吾は花魁たちを抱える女衒に目をつけ、金で殺しを解決してやるともちかけた。一方、大工の幸助は思いを寄せていた裏長屋の華、おようの異変に気づき過去を調べ始める。


誉田哲也さんの本です。
 
誉田さんの過去作品の中で唯一読む事が出来ずにいたもの。
復刊ということで、ようやく読めました。
 
誉田さんは本当に色々なジャンルの本を書かれますが、意外な事に三作目で時代小説も執筆していたのですね。
 
しかし、色々な時代小説を読んでいる人からみたら、言葉遣いがかなり現代っぽくて江戸っぽくないって思うかもしれません。
 
あといつも誉田さんの本を読んでいる人には、いつものグロい描写は健在なので原点とも思えるかもしれません。
 
若干初期作品ということで荒削りな感じは受けましたが、いつもの誉田さんという感じで読めました。
おようの二面性はすぐに察する事はできましたが、おようの語りと本筋がどう絡んでいくのかと予測しながら読むのは面白かったです。
 
若干前半のペースが遅いというか、少し読むのに苦戦しましたが・・・。
 
今の誉田さんに改めて時代小説を書いてもらいたいな、と期待しています。
(3.5点)