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文化祭の夢に、おちる

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三年に一度だけ行われる桐乃高校文化祭。
その準備中、五名の生徒が吊り上げられていた巨大壁画の下敷きになってしまう。眠りから醒めた相原円が見たのは、いつもの通学路にいつもの校舎。見慣れた夏の光景のはずなのに、そこはどこかいびつな、誰もいない世界で……?


彩坂美月さんの本です。
 
彩坂さん、いつの間にやら新刊が出ていたのですね。全然気付かず、読書メーターでたまたま知り、図書館で借りて来ました。
 
前々から辻村深月さんっぽい雰囲気の作家さんだなあと思っていたのですが、これは・・・「冷たい校舎の時は止まる」が嫌でも思い出される作品でしたね。
 
ただ、私はこういう学園ミステリ(この作品はどちらかというとSF?)が大好きなのです。
多分自分の高校時代が底辺だったせいもあるのでしょうが、文化祭とかのイベントで男子達とも楽しく交流しながら盛り上がっちゃう、みたいなことに全く縁がなかった憧れもあるのでしょうか・・・。
淡い恋心が絡んできたり、学校という場所で起こる学園モノが大好きな私は、それなりに楽しめたかな。
 
ただ、辻村さんと比べる訳ではないのですが、ちょっと物足りない印象がありました。
ページ数が少ないせいか、人物像をもうちょっとスポットを当てて深く書いてくれたらもっと楽しめたのではないかなあと思います。
 
そのせいもあって、今まで読んできた彩坂作品よりは期待していただけに少し残念でもありました。
ですが、注目している作家さんなので、今後も楽しみにしています。
(4点)