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確立2/2の死 吉敷竹史シリーズ⑤

プロ野球のスター・プレーヤーの子供が誘拐された。身代金一千万円。警視庁捜査一課の吉敷竹史刑事は、姿を見せぬ誘拐犯の指示で赤電話から赤電話へ、転々と走り回る。が、六度目の電話を最後に、犯人は突然、身代金の受け取りを放棄し、子供を解放した。果たして犯人の目的は何か。


島田荘司さんの「吉敷竹史シリーズ」の第五弾。
 
島田さんには珍しく文庫書き下ろしとページ数少なめの話でした。
 
誘拐事件の身代金受け渡しのため、電話から電話まで全力疾走させられる吉敷。
そこに唐突に挿入される、ある主婦の話。
毎週火曜日、白い車が同じ場所をぐるぐると回っているという不可思議な光景に遭遇する。
 
決まって毎週火曜日に目撃するため、近所の人間に聞きこみをするが誰も見た事がないと言う。
しかしある日、その車に夫が乗っているのを見かけた主婦。
そして自分の知らない夫の秘密を思いがけない形で知る事になる――
 
そんな一見関係のなさそうな吉敷サイドと主婦サイドの話が見事に融合して、事件の真相が暴かれていきます。
 
ページ数が少ないせいか物足りなさがあったのと、プロ野球があまり好きではないのであまり理解できないまま読み終えてしまったのはちょっと残念でした。
(3.5点)