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2012年に読んだ本 オススメ20

※4.5点追記しました※
 
2012年度は231冊読めたようです。
5点満点評価の本を探していたら、ちょうど20冊あったので紹介したいと思います。
(再読の辻村深月さんの「スロウハイツの神様」は省きました)
 
 
まるで実在するある国で起こったファンタジーを絵本にしたかのような違和感のなさ。
上手く言葉に表せないけど、これが創作のストーリーとは思えない完成度の高さと面白さでした。
2012年はずっと読みたいと思った荻原さんの作品を読む事ができ、噂にたがわずとても面白かったのが嬉しい事でした。
 
②泣いたらアカンで通天閣/坂井希久子
 
書店で見かけてインパクトのあるタイトルだと気になって借りてみた本作。
思っていた以上に面白いパワフルで元気をもらえるストーリーでした。
 
大阪のイメージまんまなんだけど、落ち込んでいる暇さえ与えてくれないから、もう元気を出すしかないみたいなどたばた感が笑えました。
 
 
ふがいない僕は空を見た」は自分好みではない作品だ、と思ったのに物凄いインパクトのあった作品でした。
読んで思ったのが物凄い文才があるということ。
読みやすく、人を惹きつける作品を書かれる方なのだなあと。
そんな中、二作目の本作はドンピシャで私の心を鷲掴みにしました。
「家族」について考えさせられました。
 
④鈴の神さま/知野みさき
 
可愛らしい表紙とタイトルに惹かれて何となく手にした作品。
鈴の神さまが可愛いこと!
見た目がまるで5歳児にしか見えない子供なのに、神様なんです。
 
温かみのある言葉と、ほっこりとした優しさに包まれる作品。絶対読んで欲しいです!
 
⑤万寿子さんの庭/黒野伸一
 
黒野さんの「限界集落株式会社」(個人的評価4.5点)が思いがけず面白かったので、手にとって見た本作でした。
タイトルからあまり期待はしていなかったのですが、20歳と78歳の友情という現実ではなかなかあり得ない設定が新鮮で、且つとても面白かったです。
黒野さんはとても読みやすいのでオススメです。
 
⑥ウィンター・ホリデー/坂木司
 
2012年は坂木さんの過去作品を読む機会も多かったですが、このシリーズと大分印象が違っていて新鮮でした。
「ワーキング・ホリデー」の続編。前作もかなり面白かったので続編が嬉しかったなあ。
どんどん父親らしくなっている主人公には悪いですが、笑えます。
そしてしっかり感動も与えてくれるので大好きなシリーズ。続編に期待しましょう。
 
⑦レディ・マドンナ/小路幸也
 
東京バンドワゴン」シリーズの安定感。
確実に面白いシリーズですが、登場人物がどんどん増えて、他作品とのリンクもあるから凄い事になっていますね。
個人的に藤島さんと花陽ちゃんの恋の行方が気になるところ。
花陽ちゃんがどんどん大人になってきたので、年の差なんて関係ない?!
 
⑧おまえさん㊦/宮部みゆき
 
「ぼんくら」シリーズの第三弾。
大好きなシリーズなのでずっと読みたかったものでした。
 
弓之助がちょっとずつ大人になっていくのが分かる今回。
おでこがどんどん頼もしくなって恋を応援したくなりますね。
個人的に気になる弓之助のお兄さん。スピンオフなどないものかと期待(笑)
 
⑨学生時代にやらなくてもいい20のこと/朝井リョウ
 
エッセイ本は苦手な私。
過去、唯一豊島ミホさんのエッセイ本だけは墓場まで持って行こうと決めたのですが(笑)、この作品も同じくらいに良かったです。
 
朝井さんはイケメンで文才もあって頭も良いというのに、冒頭のエピソードがお腹を壊すネタ。
しかも完全に私と同じ持病レベル(笑)!
 
朝井さん本人は自分自身を物凄くけなしますが、学生時代にこれだけのエピソードを持っていたら、世間でそれを「リア充」というんだよ?と言ってあげたくなります。
思わず笑ってしまうところも沢山あり、文庫化したらきっと買うだろうと思います。
 
⑩夏天の虹 みをつくし料理帖/高田郁
 
又さんっ!!!
涙なしでは語れない「みをつくし料理帖」シリーズ第七弾でした。
どれだけ澪の前に試練が立ちふさがれば気が済むっていうの?!というくらい悲し過ぎました。
次回刊行まで少し時間が空くようなのがまたもどかしいったらないです。
どうか澪に幸せを!
 
 
中村さんが描く女の子は可愛くてとても格好良い!
エンジョイ&ラブリィな大学生活を目論んでいた女子大生が、いつのまにやら鳥人間コンテストを目指す事になってしまう展開がまたあり得ないと思いつつ、最後には一緒になって応援していました。
鳥人間コンテストの裏側も見る事ができて興味深かったです。
 
⑫タイニー・タイニー・ハッピー/飛鳥井千砂
 
「はるがいったら」の頃から注目していた作家さんでしたが、王様のブランチで本作を紹介されたことがきっかけでブレイクしましたね。
そんなちょっとした切なさから本の購入を躊躇い、結局図書館で借りてみましたところ、買えば良かったなと思えるくらい素晴らしい作品でした。
 
タニハピで働く様々な人間の視点から描かれる連作短編。
非常に自分好みの作品であり、共感する部分が多くてとても楽しく読む事ができました。
 
⑬あまからカルテット/柚月麻子
 
柚月さんの今までの毒のある小説も嫌いではないのですが、女子同士の友情も捨てたもんじゃないなあと思える作品でした。
登場する食べ物がどれも美味しそうで、お稲荷さんが食べたくなりました。
女の強さ、大人になっても続く友情がうらやましく爽快感溢れる作品でした。
 
やさぐれるには、まだ早い!(文庫版)/豊島ミホ
※単行本版に続き再読ですが、文庫版は初めて読んだので入れます。
 
大好きな豊島ミホさんのエッセイ第二弾。
L25連載時から読んでおりましたが、単行本で読んで面白くて文庫が出たら入手しようと目論んでおりました。
 
豊島さんのエッセイは何でしょうね。
読んでて面白いのもそうなんですが、どこかほろ苦いような不思議な気持ちになるんです。
自分自慢なんて一つもなく、どころかちょっと恥ずかしいエピソードなどもふんだんに盛り込んでいるのですが、共感し過ぎて感動すら覚えてしまうほど!
最近はブログ更新も多いので豊島さんの近況に触れることが出来て嬉しくなります。
 
⑮チェーン・ポイズン(文庫版)/本田孝好
※単行本版に続き再々読ですが、文庫版は初めて読んだので入れます。
 
もう何も言いません。
とにかく読むべし!
 
3回目でも変わらずに面白かった。そして生と死というものを改めて考えさせられました。
 
⑯吉祥寺の朝日奈くん(文庫版)/中田永一
※単行本版に続き再読ですが、文庫版は初めて読んだので入れます。
 
文庫化したら買おうと思っていた待ちに待った文庫版。
やはり面白い。ちょっと切なくて、だけど何だか優しい気持ちになれるんです。ちょっとした笑いが入っているのも好き。
 
⑰園芸少年/魚住直子
 
普通・不良・変わり者の高校生がひょんなことから「園芸部」員になり、花を植え、水を上げ、育てていく事になったという話。
と聞いただけでは何ぞや?と思うかもしれませんが、少年たちが成長していく様はとても好ましく温かい気持ちになれました。
 
⑱RDG<レッド・データ・ガール>1~5/荻原規子
 
1巻を読んだ時には主人公の後ろ向きなところがどうしても好きになれなかったのですが、巻を追う毎に面白くなっていきました。
しかし1冊がとても短く感じられて次の巻が出るまで待ちきれないという状態でした。
最終巻6巻を読めるのはいつの日か。
楽しみです。
 
⑲大盛りワックス虫ボトル/魚住直子
 
タイトルがなんぞや?という感じですが(笑)、お笑いトリオを組んで文化祭のステージで発表するという話です。
中高生向けのYA小説なので読みやすくページ数が少ないので、読み終えた後に「もう終わり!物足りない!」と思えるくらい面白かったです。
 
 
主人公二人の男女が少しずつ成長しながら進んで行く連作短編。
出会いと別れを経て、ラストは嬉しかったですねえ。
瀬尾さんの作品は元から大好きですが、この二人の独特な会話も面白かったです。


【4.5点評価作品一覧】
カンタ/石田衣良
白鳥異伝/荻原規子
空白の叫び㊦/貫井徳郎
終わらないうた/宮下奈都
★暗い夜、星を数えて  3・11被災鉄道からの脱出/綾瀬まる
消える水晶特急/島田荘司
★もういちど生まれる/朝井リョウ
海を見に行こう/飛鳥井千砂
★桐島、部活辞めるってよ/朝井リョウ
コロヨシ!2/三崎亜記
ネオカル日和/辻村深月
ヒートアップ/中山七里
★その日東京駅五時二十五分発/西川美和
しあわせなミステリー/伊坂幸太郎 他
千年ジュリエット/初野晴
とっさの方言/万城目学 他
ガール/奥田英朗
ロートケプシェン、こっちにおいで/相沢沙呼
風神秘抄/荻原規子
★クローバーレイン/大崎梢
勝ち逃げの女王/垣根涼介
ジェノサイド/高野和明
灰色の虹/貫井徳郎
てのひらの父/大沼紀子
★怒らない技術2/嶋津良智
後悔と真実の色/貫井徳郎
★幸せまねき/黒野伸一
ビブリア古書堂の事件手帳1~2/三上延
星に願いを、月に祈りを/中村航
おまえさん㊤/宮部みゆき
夏のバスプール/畑野智美
家族ずっと/森浩美
★黄金の王 白銀の王/沢村凛
左京区恋月橋渡ル/瀧羽麻子
贖罪のソナタ/中山七里
ばくりや/乾ルカ
 
★は特にオススメ

2012年には読書メーターを始めました。こちらはランキング形式にせざるを得なかったのですが、順不動で。