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キシャツー

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うちらは、電車通学のことを、キシャツー、って言う。部活に通う夏休み、車窓から、海辺の真っ赤なテントに住む男子を見つけて……微炭酸のようにじんわり広がる、それぞれの成長物語。


小路幸也さんの本です。
 
何だか久々に、とても真っ当な青春物語を読んだような爽やか感。
 
キシャツー=汽車(電車)通学とパッと浮かんだのと、妙に好意的に捉える事ができた直感は間違いなかったです。
 
高校生の男女、気の合う友人、幼馴染、憧れの先輩――が集まって、東京から姉を探しに来たという高校生の男の子に協力することになる。
 
実は、主軸のはるかも良夫も複雑な家庭環境を持っているし、姉を探しに来た光太郎の家庭環境もゴタゴタしている。
もっと突っ込んで書いてしまうと、重い話にも持っていける設定でも、小路さんはさらっと書いて深く突っ込まないので、爽やかな感じは最後まで残りました。
 
なんかもう、絶対に高校時代にありえなかった感じと、爽やか感が眩しかったです。
(4点)