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境遇

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主人公は36歳のふたりの女性。
政治家の夫と幸せな家庭を築き、さらに絵本作家としても注目を浴びる主婦の陽子。
家族のいない天涯孤独な新聞記者の晴美。ふたりは親友同士であるが、共に生まれてすぐ親に捨てられた過去を持つ。
ある日、「世間に真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状と共に、陽子の5歳になる息子が誘拐された。
真実とは一体何なのか ……。
晴美と共に「真実」を求め奔走する陽子。すると、陽子の絵本のファンだという一人の女性の存在が浮上する。
犯人はその女性なのか、それとも……。
人 は生まれる環境を選べない。しかし、その後の人生は自分の意思で選び、自分の手で築いていくことができる。
犯人の示す「真実」が明らかになるとき、ふたりの歩んできた境遇 =人生の意味が改めて浮き彫りになっていく。


湊かなえさんの本です。
 
そろそろ、もう読むの止めようかなと思うのに、予約していた最後の一冊。
うーん、何とも言えない感じの作品でしたね。
 
湊さんと言えば、図書館での予約数がゆうに100件以上の人気作家。
この作品もドラマ化されると聞いた時くらいに予約をしたのに、気付けばドラマも終わって大分経っている。
 
勿論ドラマ版を先に見てしまったせいもあるけど、わざわざ本を読まなくても良かったなという印象でした。
 
ドラマの脚本?と思うような台詞が多く、人物のキャラクターが掴みにくい作品でした。
どんでん返しも弱いですし、何よりあのエピローグは・・・入れるくらいならカットしたほうがよほどすっきりしただろうに。。。と残念です。
それと、やたら文中に「境遇」という言葉が連発されているのも気になりました。
 
どうしても湊作品には、胸糞悪い嫌あな気持ちになる感覚を期待してしまうのです。
決して湊さんの文章は得意ではない(むしろ苦手かも)のに、何故か新作が出る度に読んでしまう作家さんなのですよね。
 
でも、本作でそろそろ止めようかなと思わされてしまいました。
 
予約して待ったかいが全くなかったです・・・。
今後は予約してまで読む事はないかなあと思います。普通に置いてあれば借りて読むでしょうが・・・。
(3.5点)