No-music.No-life

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マンガ喫茶の悪魔>
マンガ喫茶「まんが合衆国」に新人アルバイトとして入ったキノキダくんは、東大法科大学院を修了予定の弁護士の卵。自分とは違う世界の人間に脅威を覚えるカザマ店長や他のバイト仲間たちとの日常を描く。

洋服屋のいばら姫>
渋谷のファッションビル内に店を構える〈LOVE & DREAM〉。女性店員たちは、夢、恋愛、人間関係に悩みながらも、日々の売上ノルマに追われている。そんな中、リーダー・ミカコさんが、店の服が減っていることに気づいて……。

<パチンコ屋の亡霊たち>
広告代理店の営業部長だったカナモリは、死んだ父親に代わってパチンコ屋の支配人を継ぐことに。あるファイルから、従業員全員に前科があることを知ったカナモリは、娘のサオリを店員として働かせ、内情を探らせることにしたが……。

<野菜畑のピーターパン>
ヨーコは実家で、夫・テツヤと父・トシゾウと三人暮らし。父に負い目を感じたヨーコは、実家の休耕地で野菜を作り自分たちで稼ぐことを決意する。そんな中かつてのバンド仲間キョウイチが、あやしげなクッキーを持って現れる。

<ネットワークの王子様>
親の借金返済に苦しむリンコが出会ったのは、自称イケメンヒキオタニートリュウセイ。リンコの事情を知ったリュウセイは、リンコの家に居候させることを条件に、ネットゲームのサポートスタッフの仕事を紹介する。

仕事と人間の関係が変わる時、新しい世界への扉が開く。


海猫沢めろんさんの本です。
タイトルのポップさに惹かれて手に取ってみたら、なんか全然爽やかな労働小説って感じではなかったです。
 
なんというか、結末に何となくいやあな感じを受ける。
ただ、最近流行りのイヤミスと呼ばれる類の嫌な感じとはまた違うんだけど、読む人によって結末に感じる気持ちが変わるんじゃないかなと思う、ぼやかした終わり方なんですよね。
それがハッピーエンドでは決してないこととか、もしかしたらこの後こんな風になってしまうのではないか?と悪い方向に考えてしまうような。
 
作品のいくつかは、オチが分からないものがあり、消化不良です。
また、その1~3までの話はこの「黒さ」みたいな作風がマッチしていて割と楽しめたんんだけど、後半から何だか方向性が分からないものになってしまった気がします。
 
坂木司さんの作品みたいな爽やか労働系(?)を想像して読むと痛い目に遭います。
正直、ちょっと自分には合わなかったかな・・・。
(3.5点)