No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

トリガール!

イメージ 1
 
一浪の末、工業大学に入学した女子大生・鳥山ゆきなは、ラブリーでスイートな学生生活を夢見ていたが、ひょんなことから人力飛行機サークルに入部。パイロット班の先輩である高橋圭、坂場大志と人力飛行機パイロットとして、鳥人間コンテストを目指す。
そんな中、圭が怪我を負ってしまい、入部一年目のゆきなが急遽、出場することに。
坂場とともに、過酷なトレーニングを積む日々を過ごすが、2人は果たして大会に間に合うのか……!?


中村航さんの本です。

 
そういえば、最近全く見ていない事に気付きます。
 
飛んで早々垂直に墜落するものや、とんでもなく長い飛行を成し遂げるものや。
それに一喜一憂する学生たちの姿が何だかとても眩しいという印象ですが、いつしかTV番組を見る機会もなくなっていました。
 
そんな中、中村さんの新作はなんと鳥人間コンテストを目指す女の子の話。
 
スイート&フレッシュに、エンジョイ&ラブリィなキャンパスライフを目指していたのに、ひょんなことから工業大学に入学することになったゆきなは、人力飛行機サークルのパイロットになることに(!)。
 
自分が希望していた大学に全て落ち、唯一受かったこの大学。
明確な目標や目指すものが見えない中、急遽鳥人間コンテストパイロットを務める事になり、全力で大会に向けて努力を続けていく――


正直なところ、TV画面で見るあのパイロット達が、影でこんなにも努力をしていることを想像することすらできませんでした。
 
また、プロペラ班、フレーム班、電装班などの数百名にもなる人力飛行機を作る沢山の人達がいて、それをまとめる部長、資金源を集めたり広報を中心として動く班がいたり、一つの人力飛行機を飛ばすためにこんなにも大勢の人々の力が集まっているんだなあと改めて気付かされました。
 
ペラ夫先輩のキャラクターが個人的にツボでした。
坂場先輩もあと一押しでゆきなを振り向かせる事ができそうな期待をこめつつ(笑)
 
随所に中村節が炸裂して微笑ましく、中村さんが描く女の子はいつだって格好良くて可愛い!
涙腺を刺激する部分も沢山あり、大変楽しく読む事ができました。
ぜひ一読を!
(5点)