No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

あんじゅう 三島屋変調百物語事続

イメージ 1
 
さあ、おはなしを続けましょう。三島屋の行儀見習い、おちかのもとにやってくるお客さまは、みんな胸の内に「不思議」をしまっているのです。ほっこり温かく、ちょっと奇妙で、ぞおっと怖い、百物語のはじまり、はじまり。


宮部みゆきさんの本です。
 
しまった!
何だか話が見えないなあと思っていたら、この本、続編だったのですね・・・!
また続編の方から読んでしまったではないか!
 
とまあ、そんな事に気付かず読んでいたのですが、やはり宮部さんの時代小説は読みやすくて面白かったです。
 
特に、丁稚の小僧達が素直で愛らしい。
個人的に新太が憎めなくて良いキャラです。
あと、あばたのお勝も何だか凄く良い。安心感がありましたね。
 
「逃げ水」「暗獣」が特に良かったです。
表題作のあんじゅうならぬ、くろすけが凄く可愛かったです。
主人と奥さんとの別れがまた切なくて・・・。
 
この作品の良いところは、全ページに挿絵が入っていること。
しかも、丁度読んでいる内容に沿った人物がや風景やらが描かれているのですが、凄く愛らしいタッチのイラストなのですね。
ページをめくる度にイラストが可愛くて、何だか読んでいて得した気分になりました。
 
難点は、少々分厚くてなかなか読み終わらない事でしょうか。
まだまだ続編も書けそうな感じ。
まずは前作も読みたいところです。
(4点)