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レンタネコ

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サヨコは、都会の片隅にある平屋の一軒家で数えきれないほどの猫たちと一緒に暮らしている。幼いころから人間よりも猫に好かれる子どもだった彼女の状況は今も変わらず、サヨコは占い師などの数ある肩書とは別にある仕事をやっていた。それは寂しい人に猫を貸し出す「レンタネコ」という一風変わった商売で……。


監督:荻上直子


荻上直子監督の最新作、主演は市川実日子ということで、とても気になっていた映画でした。
前回「ポテチ」を観に行った時に、既に公開されているのを知って観にいかねば!と思っておりました。
 
今日は休みだったので、平日朝一の回で見て参りました。
意外とお客さんがいたのが印象的でしたね。
 
私は別に猫派でも犬派でもないのですが・・・本作に登場する猫達の愛らしい事よ!
猫好きでなくても癒される映画かと思います。
 
市川実日子が、とにかく良いですね。
何だか凄く可愛く見えるんだよなー。魅力的な女優さんです。
変わり者で結婚するのが目標という女性で、169cmのスラリとした身長に、柄×柄の組み合わせの個性的なファッションが凄く似合うんだな。
そして、猫だけに好かれるという特殊な能力?を持っている女性で、沢山の猫達と暮らしている。
 
猫をレンタルするという「レンタネコ」屋を営む傍ら、株で億単位のお金を動かしていたり、CM音楽を作っていたり、評判で1時間半待ちの占い師をしていたり、謎の女性でもあります(笑)
 
「レンタ~ネコ、ネコ、ネコ♪さびしい人に~ネコ、貸します」
と怪しげなフレーズでネコ達が載ったリヤカーを引きながら、今日も心に穴ぼこの空いた寂しい人達に猫をレンタル。
 
他界するまでと茶トラをレンタルしたおばあさん。
ワンピース姿が凄く可愛い。
亡くなった後に息子が大好きだったというゼリーが冷蔵庫に一杯残されているのを見て、処分するのに困ったという息子が、何気なくゼリーを食べているシーンが印象的。
 
単身赴任から戻る事が決まったのに、娘に「お父さん臭い」と言われて落ち込むお父さん。
加齢臭漂うお父さんは、臭い匂いが大好きなネコをレンタル。
そして、最終的にお父さんにもらわれることになったネコ。
家族の元に帰り、唯一玄関にまで見送りに来てくれるネコを大切にしてくれているお父さん。
ネコもきっと幸せですよね。
 
レンタカー屋で働く、女性。
ほとんど客も来ない、たった一人での仕事、家に帰っても一人。
ドーナツの穴を食べる方法は、円を描くようにドーナツをかじるんですねえ。
 
同級生で泥棒の男。
ネコを借りたいと言ってきたのに、結局借りずに去っていく。
 
寂しい心は、ネコで埋まる?
埋まらない穴ぼこもあるの?
 
主人公のサヨコは、大好きだった祖母が亡くなってから寂しくて空いてしまった穴ぼこをネコ達に埋めてもらった。
占い師でもある歌丸師匠(何処となく本物の師匠に似ているような)、作曲をするネコ。
自由奔放で、人間になつかないようでいて、実はしっかり心の穴ぼこを埋めてくれるネコ達なんだな。


この「かもめ食堂」シリーズというか、スタッフで作っているシリーズの中で、やっぱり荻上直子監督の作品だけは、見終わった後にしっかり何かを残してくれる気がして好きです。
 
随所に笑いもあり、ネコ達の可愛さあり、心がほっこりと温かくなる映画でした。
 
それにしても、小林克也が隣のムカつくおばちゃん役で出ているのが意味深です(笑)
(4.5点)