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ココロ・ファインダ

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自分の容姿に自信がもてないミラ、クラスの人気者カオリ、「わたし」というしがらみに悩む秋穂、そして誰とも交わろうとしないシズ。同じ高校の写真部に所属する4人は、性格も、好きなカメラも違うけれど、それぞれのコンプレックスと戦っていた。カメラを構えると忘れられる悩み。しかし、ファインダーを覗く先に不可解な謎が広がっていて…。高校の写真部を舞台に、女子高生たちが構えるカメラに写るのはともだち、コンプレックス、未来、そしてミステリー。


相沢沙呼さんの本です。
 
本作は、ミステリというか・・・青春モノという感じでしょうか。
日常ミステリと言えばそうなんだけど、いつもの相沢さんの作品のイメージで読むと、ちょっとびっくりしてしまうかも。
 
少々主人公達のネガティブさに辟易してしまいましたが(自分もネガティブなので凄く気持ちは分かるのだが)、女の子のこの微妙なコンプレックスや妬み、人間関係の面倒くささ等々、相沢さん、男性なのに何でこんなに女の子の気持ちが分かるのでしょうか!
 
可愛くてクラスの人気者とある人には見えている人物も、暗い過去を抱えていたり。
一見何の悩みもなさそうな人物ほど、実は深い闇や劣等感を抱えているのかも。
 
全編、「カメラ」や「写真」で物語が繋がっていて、とても自然で素敵でした。
 
いつも長編を書かれている印象が強いので、今回は文字も大きくてページ数も少なめで、すらすら読めたのですが、ちょっと物足りなかったかも。
でも、ミステリが弱い感じのこういう話も違和感はなかったです。
 
今後に更に期待してしまいます。
 
(4点)