No-music.No-life

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ウランバーナの森

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その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい便秘でぶち壊し。あまりの苦しさに病院通いをはじめたジョンの元へ、過去からの亡霊が次々と訪れ始めた…。


奥田英朗さんの本です。
 
本作が奥田さんの小説としては第一作目らしい。
解説・あとがきを読むまで全く理解していなかったのですが、ジョンレノンがモデルになっているのですね。
それでようやく一つの物語として理解できた気がしました。
 
読んでいて、「絶対この人、過敏性腸症候群だろ!」と思いました。
いちいち「分かる分かる!」と頷きながら読んでいた前半。
お腹が張って便意はあるのに出ない、予想外なところで便意を催す、便秘と下痢の繰り返し。
精神的に不安定な時ほど安定しない・・・うんうん。そうなんだよそうなんだよ。
 
自分も同じなので、前半何の話だよ!と思いつつ、不快感などは抱くことなく読んでおりましたが、後半からファンタジー的要素も加わってきて、やっと物語が動き出す感じ。
前半はちょっと微妙でしたが、ラストは良かったと思います。
 
奥田さん、こういう作品も書かれるのですねえ。
(3.5点)