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純平、考え直せ

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坂本純平、21歳。新宿・歌舞伎町のチンピラにして人気者。心酔する気風のいい兄貴分の命令は何でも聞くし、しゃべり方の真似もする。女は苦手だが、困っている人はほうっておけない。そんな純平が組長から受けた指令、それは鉄砲玉(暗殺)。決行までの三日間、純平は自由時間を与えられ、羽を伸ばし、様々な人びとと出会う。その間、ふらちなことに、ネット掲示版では純平ネタで盛り上がる連中が…。


奥田英朗さんの本です。
 
タイトルのインパクトが強く、未読でしたが一度は目にしたり聞いた事がある本でした。
いつも本を貸してくれる上司が貸してくれたので、読む機会が出来ました。
 
タイトルの意味は一体何なのか?
一体どういう話なのか?
想像できない展開でしたが、21歳のヤクザだが、何処か憎めなくて愛嬌のある人柄の純平が良いキャラクターです。
すらすらと読みやすい奥田さんの文章と、重苦しくないストーリー展開にとにかく読みやすさを感じました。
 
純平の鉄砲玉になる決意を改めさせようと躍起になるネット掲示板と、兄貴や周囲の人間から心配されつつ、純平の決意は鈍りません。
ラストがはっきりと描かれていないところが、また想像力を働かせてくれるので、何通りの読み方ができるかもしれません。
サクサク読めたのですが、奥田さんの長編に慣れてしまった私としては少し物足りないような気もしました。