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ネオカル日和

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興味のおもむくまま、今日の気分のまま。大好きな藤子・F・不二雄先生のこと、はじめて書いた小説のこと、幼い頃の思い出、趣味のショッピング、料理、映画のこと…。デビューから書きためた33編のエッセイとルポ10編に加え、ショートショートと短編小説4編を特別収録。


辻村深月さんの本です。
 
辻村さん、初のエッセイ本ということで、ファンには絶対読んで欲しい一冊です。
 
ネオカルチャー好きの人にとっては、まだまだだな、とか思うかもしれませんが・・・・私から見ると、自分が誰かに作品を届ける側の辻村さんが、映画や音楽、文化、本、漫画など、これだけのものが好きで色々な影響を受けて今ここにこの作品が届けられたんだ!という感動がありました。
 
つくづく思い知らされるのは、私は本当に中途半端な人間だなあと。
というのも、本や音楽、時々映画を見たりと、普通の人よりはそういう分野を知っているつもり。
だけど、周りの友達や、このエッセイを読んで、自分の視野の狭さ、自分が知っている事はほんの入り口部分、というくらい、全然私は何も分かっていないんだなあということに気付かされるのでした。
 
辻村さんと言えば、藤子・F・不二雄先生。
大好きなドラえもんの話は勿論、パーマンを「ラブストーリー」と捉える理由を知り、はっとさせられました。
辻村さんほど、藤子先生が伝えたかったものを的確にとらえている人っていないんじゃないかなあ。
 
個人的に印象的だったのは、大山のぶ代さんとの対面のエッセイ。
私の世代のドラえもんの声優は、やっぱり大山のぶ代さんじゃなきゃダメなんだ!と再認識させられました。
ドラえもんに対する敬意、愛みたいのが、大山さんから凄い伝わってきて、素敵でした。
 
また、仕事で3万円分好きな本を購入して良い、と言われて辻村さんが選んだ本の中に、AKB関係の本が入っていた事が意外でした(笑)
私も3万円分買っていいって言われたら凄い悩むな―。うらやましい!


辻村さんファンになってから、なるべくアンソロジーも読もうと努力はしていたものの、ついつい読み逃してしまう作品もあったのですが、未読作品も収録されていて満足。
「9の扉」に収録されていた「さくら日和」は個人的にとても印象に残った作品だったので、もう一度読めて良かったです。
 
辻村さん、ほんとセレクトが熱いんです!
本もジャンル問わず洋書も読むし、映画の好みも幅広い。
漫画・絵本・小説、能・神社や寺巡り等々・・・ほんと好きなものや興味のあるものが沢山あって、良いなあ!
 
凝り症でコレクター精神を持っている辻村さんに、私も凝ると収集癖があるので、共感を覚えました。
 
表紙の辻村さんを模したと思われるイラストが凄くそっくりで、可愛らしい!
本作の真ん中あたりに、辻村さんの写真も収録されているのでお得感満載です。
 
FUJI ROCKにも参戦しているというのは熱いです。
この経験が、「水底フェスタ」に繋がったんだなーと思ったり。
 
それにしても、妊娠・出産を経験されたということに驚きました。
結婚、という話は全く聞いていないのですが、未婚の母?という訳ではないのでしょうか???
そのへんの情報がネットで調べても分からなかったので、ちょっと気になりますね。
 
辻村さんファンの方にはぜひとも読んでほしい一冊です。