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からまる

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もがき迷いながら“いま”を生きる7人の男女たちが一筋の光を求めて歩き出す―。視点が切り替わるごとに、それぞれが抱える苦悩や喜び悲しみが深まってくる。からまりあう男女を描いた、7つの連作集。


千早茜さんの本です。
 
書店でお薦めされていたのかな?
気になってメモしていたもので、たまたま地元の図書館で発見したので借りてきました。
 
パラパラとページをめくってみた時に、何となく読みやすそうと思い結構期待していたのですが、期待以上。
5点満点の作品だったと思います。
 
私が書きたいと思っている小説はこれこれ!これなんだよ!というくらい、とても私好みでした。
 
癖がなくてとても読みやすい文章、大好きな連作短編、各章毎に性別も年齢も異なる人物が物語を進行していくのだけれども、きちんと書き分けも出来ていてとにかく読みやすくて、不思議な心地良い余韻が残る作品でした。
 
個人的に好きなのは、「まいまい」「からまる」「ほしつぶ」「ひかりを」。
 
読んでいて好感が持てる男子を描いていること、どの人物にも不思議な愛着がわいてしまう、魅力的な人物を描いている事も勿論。
とにかく、短編という短い文章の中で、ふわ~っとした浮遊感を残す余韻っていうんでしょうか?
それが凄く後に残って、心地良かったんです。
 
最近かなり色々な事にもやもやしているせいもあったのかな?
登場人物の気持ちと、自分の気持ちが奇妙にシンクロして、とても面白く読む事ができました。
 
昨日まで読んでいた本がクソつまらなかったせいもあるのかもしれないけれども・・・・
 
また気になる作家さんを見つけました!
ぜひ他の作品も読んでみたいと思います。