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純喫茶探偵は死体がお好き

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元刑事の真子は、柔道は黒帯だけど恋愛は白帯。一目惚れした純喫茶のマスターの傍にいたくてアルバイトに入ったのに、近くの中学で起きた女教師殺人事件を調べる羽目に。しかも追い詰めた犯人は、何者かに横奪され、気づけば真子たちは、鎌倉時代から続く壮大なお家騒動に巻き込まれていた。火の海と血の海を見るバイオレンス・サスペンス。


木下半太さんの本です。
 
悪夢のエレベーター」以来の木下さんでした。
文章は決して上手くないけれど、次から次へと二転三転していく怒涛の展開に圧倒され、ぐいぐい引き込まれた「悪夢の~」に比べると、全く楽しむ事ができませんでした。
 
そうそう。
「純喫茶探偵」というタイトルに惹かれて面白そうだなーと手に取ったのに、どのへんが探偵の物語だったのか、というか、この物語の主人公って結局誰だったの??と疑問に思う事が多すぎてついていけませんでした。
はっきり言ってしまえば、タイトルと内容が一致していない!
 
そもそも、第一章の展開までは普通に面白かったんです。
 
なのに、何だか訳の分からないお家騒動やら、殺し合いみたいな展開になっていくにつれ、どんどん関係ないような登場人物が増えていき、最早この人は一体何を描きたかったのだろう?と疑問に思うレベルの話に成り下がっていたように思います。


元警官の女性が、偶然入った純喫茶で出会ったマスターに恋をし、毎日通いつめるようになる。
ほとんど客の来ない喫茶店なのに、何故か経営が成り立っているのは、マスターの「副業」で儲かっているから、ということらしい。
 
その副業が明かされ、そうかその副業を活かした相談事を解決していく探偵がマスターのことなんだね!
と単純に考えながら読んでいた私は、第二章からの展開に唖然・・・。
 
あと、つい数ページ前では死に別れた奥さんを忘れられないとか言っていたマスターが、あっさり真子にプロポーズをした展開には意味不明としか言いようがありませんでしたよ・・・
 
どうしてこっちの方向に行ってしまったのか。
ついていけなかったのは私だけか?と不安に思ってレビューを見てみると、皆さんと同じ意見で安心したのでした。
 
うーん、木下さんの作品嫌いではないと思うんだけどなー。
「悪夢の~」シリーズはまた読んでみようかなあとは思うのですが。