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猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷

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大学で研究する和弥は、恩師の娘を嫁に貰った。ある日、帰宅すると妻が猫になっていた。実は和弥は、古き時代から妖(あやかし)に立ち向かう蘆野原(あしのはら)一族の若き長。幼馴染みで悪友の和泉と、猫になった娘とともに、文明開化の世に出没する数々の災厄を防いでいく。陰陽師や祓師のような力を持つ主人公と悪友との軽妙なやりとり、猫になったときの記憶がない美しい妻との叙情的な日常を、丹念な筆致で描く幻想小説


小路幸也さんの本です。
 
いつもと違う語り口に好感を持ちながら、相変わらず読みやすくてさらっと読み終えてしまいました。
 
うーん、しいて難を言うなら、あまりにもさらっと不思議な力の事が書かれていて、しかもその説明が曖昧且つさらっとし過ぎていて理解できないまま読み終えてしまったような感じ。
 
デビュー作を読んだ時の消化不良感にも似てるかな。
続編も書けそうな設定ですね。
 
ただ、妻が突然猫になっていて、夫を手助けするために導いてくれるというのは何だかとても素敵でした。
特に猫好きではないですが、それでも可愛らしいと思うような妻(猫)でした。
 
しかしどうしても私と同い年と思えない、主人公の完成度というか落ちつき!
27歳の男子は、もうちょっと子供なんじゃないかなーと思いつつ、特殊な力を持って支えてくれる妻がいるという設定だったらそんなものなのかなー。