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図書館内乱 図書館戦争シリーズ②

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両親に防衛員勤務と言い出せない笠原郁に、不意の手紙が届く。田舎から両親がやってくる!? 防衛員とバレれば図書隊を辞めさせられる!? かくして図書隊による、必死の両親攪乱作戦が展開されることになった――


有川浩さんの「図書館戦争」シリーズ第二弾。
 
あ、やっぱり第二弾から俄然面白くなる感覚は再読しても変わらなかったです。
一巻はシリーズの一番最初ということもあって、図書隊ができるまでの生い立ちや攻防の歴史などの説明が冗長で挫折しそうになるんですよね。
 
二巻は大分堅苦しさが抜けてくるので、前半はさらっと読める。
その割には読み終えたページ数が少なく感じるのは何なんだろう。
 
厚みは意外とないし、さらっと読めている感覚だけが残るのに、なかなか読み終わらない感じ。
 
有川さんの作品は、大人のライトノベルという感じで読みやすいのですが、割と文章に癖がありますよね。
たまになんだろ、有川さんがよく使う「ひよる」「さとい」など普段だとなかなか聞く事がない言葉がさらっと使われているんだけれども、たまに意味が分からなくて「ん?」となることがあるのです。
私だけでしょうか?
 
単純にこのシリーズはキャラクターの個性がしっかりと出ていて、ラブコメ要素としては十分に楽しめる。
大切な本を守るために戦うという話も何だか興味をそそられるし。
だけども、多分本を沢山読んでいる人、特に純文学とか読んでいる人には向かないんだろうなあとも思うのです。
一般受けする反面、生粋の本好きには受け入れられないのではないか、と。
 
 
まあそんな事はどうでもよいとして、二巻では弱みを見せない柴崎や手塚の内面が描かれているのが良いですね。
あまりにも完璧で卒がなさ過ぎて掴みどころがなかった二人でしたが、初めて脆い部分や弱さを見せつけられて人間的な温かみを感じられるキャラクターとして印象に残ります。
元々柴崎は好きなキャラクターなんですけど、今後の手塚との関係にも期待しつつ。
 
 
二巻には書き下ろし短編として、小牧と毬江の話が描かれます。
10歳の歳の差は大きいけど、幼い頃から慕われていた女の子が女性にしか見えなくなるという心境は、どうなんですかねー。経験しようもないですから分かりませんが、人当たりが良いけれども正論で弱みを見せない癖のある小牧の唯一の弱点。
全力で大切にされる存在って、好きだからこそ許されるけど嫌いになった瞬間に重そうだよね、なんて他人事のように思ったり。
 
そして堂上と郁の関係が痒いくらい萌えます(笑)
 
とうとう王子様の正体が発覚したことで、どんな展開を見せるのか!
 
一読しているものの、意外と細部は忘れてしまっているものですね。
次は3巻!
 
あと、巻末の児玉清さんと有川さんの対談の中で、「三匹のおっさんの続編を書いている」という言葉が!
続編がありそうだと思ってましたけど、これは楽しみですね!
 
ちなみに単行本版「図書館内乱」の感想記事はコチラ↓