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メロディ・フェア

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私はこの世界の小さいところから歩いていくよ

大学を卒業した私は、田舎に戻り「ひとをきれいにする仕事」を選んだ。けれども、お客は思うように来ず、家では化粧嫌いの妹との溝がなかなか埋まらない。そんなある日、いつもは世間話しかしない女性が真剣な顔で化粧品カウンターを訪れて――いま注目の著者が、瑞々しさと温かさを兼ね備えた文体で、まっすぐに生きる女の子を描く、ささやかだけど確かな“しあわせ”の物語。


宮下奈都さんの本です。

宮下さんも、最近結構作品が発表されて、ファンとしては嬉しい限り。
今作も期待を裏切りませんでした!良かったです!


なんだろう、宮下さんは、とても読者に共感されるような主人公を書くのが上手い方だなあって思います。
等身大なんて言葉じゃ伝わらないな。

すごくありふれた平凡な人生をおくる人の、飾らない姿。
うまくいかない毎日だったり、ちょっと突っ張って無理して背伸びしたり、みたいな人の心情をこれでもかと描く感じ。

あまりにも現実離れした主人公より、自分に近いからものすごく共感する。

何気ない毎日の中に潜む、大切な事に気付かせてくれる、そんな話でした。

こんな主人公に、お化粧を任せてみたいなあ。
自分にも見えていなかった、一番輝けるメイクに気付かせてくれるのかも。

宮下さん、大注目の作家さんですよ!