No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

イン・ザ・プール

イメージ 1
 
「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。


奥田英朗さんの本です。
 
先日初めて読んだ奥田さんの本が思いの他面白かったので、「面白かったです」と言うと上司が貸してくれました。
 
奥田さんと言えば、「イン・ザ・プール」と「空中ブランコ」の人、というイメージがあったのですが、イメージを完全に覆されました。
奥田さんはもっと真面目な作品を書かれている方なのかと思っていたのに(笑)
 
伊良部って聞いた事あるな、と思ったら今徳重さん主演でドラマ化されていますよね。
 
神経科というか、心療内科、いや精神科か。
人に言ったら笑われてしまったり冗談だと笑い飛ばされてしまうような深刻な心の病(体の?)を抱えたそれぞれの患者たち。
 
医者とは思えないくらいお気楽で子供のように自分の意見を決して曲げない変わりものの医師・伊良部の元を訪れた患者たちは、伊良部に翻弄されながらもいつしか解決の道へと導かれていく――
 
深刻に捉えたら笑えないような、実は重い内容を抱えていたりする。
だけど、この伊良部がそれを笑い飛ばしてくれる、というより何だかこの医者・・・
深刻に悩んでいるのも馬鹿らしいと思うくらいに能天気で自分勝手な大人だから、いつしか患者たちも自分の抱えている病気と向き合えるようになっているのでしょうか。
 
でも実際、診療もせずに即注射を打たれたり、こんな破天荒な医者がいたら怖いよね(笑)
 
続編の「空中ブランコ」も借りたので読んでみます!