夏樹静子さんの本です。
そんなに分厚くないんだけど、文字数ぎっしりのせいか二日かけてようやく読み終わりました。
「Wの~」は女性の悲劇を描いた作品でしたが、本作は男性の悲劇が絡んだお話。
北海道のとある街にひっそりと暮らす真淵と早奈美。
穏やかで平和な日々を過ごしてきた夫婦だったが、そこに突然中沢という青年が現れた事により、歯車が狂い始めていく――
年の離れた訳ありの夫婦。
平和で穏やかな日々に慣れ切った早奈美の目に映る中沢の姿は、読者が想像する展開になっていく。
三角関係のもつれが発展して殺人というふうにでもなるのだろうか?と冒頭から不安を煽る展開が続きますが、一筋縄ではいかない、二重・三重の伏線が張られております。
読み応え十分の作品でした。
それにしても本当に夏樹さんは文章が上手い!とても読みやすいです。