山口なお美さんの本です。
新聞の広告欄にお薦めとして紹介されていたのを見て、ずっと気になっていました。
最近巷では、「吹奏楽小説」がはやっているみたい。
吹奏楽ではないけれど、「船に乗れ!」も面白かったし、やっぱり音楽に携わる高校生って大好きなんです。
私も中学の頃に吹奏楽部でフルートとピッコロを担当していた経験があったので、本作の主人公の担当パートがフルートで、かなり感情移入しながら読んでしまいました。
進学校故に勉強との両立ができなければ部活を辞めさせるという親とのゴタゴタ。
幼馴染との微妙な距離。
再婚する母親との素直になれない状態。
経験者の後輩よりも目立つパートに入れなかった屈辱感。
様々な問題を抱えながら、弱小吹奏楽部が優秀な指導者を迎えた事で、全国大会を目指すまでになる成長を丁寧に描いています。
部活に燃える、スポ根ものとしても或る意味で読めるし、幼馴染2人の男の子との淡い恋愛ストーリーとしても読めるし、女同士故の微妙な友情ものとしても読めるし。
高校生ってこんなに青春キラキラ☆な感じなんだ!うらやましい!と思うくらい、ぐいぐい引き込まれて最後まで面白いと思う気持ちが一度も消えることなく読む事ができました。
そうそう、パートで1stと2ndのどっちになるかで先輩がもめてたなあとか、
楽器を4階の音楽室から1階まで運ぶのが何より一番重くて辛かったんだった!とか、忘れかけていた吹奏楽部時代の事を思い出させてくれて、とても楽しく読めました。
個人的には主人公と幼馴染の恋の行方だとか、吹奏楽部として何処まで行く事ができたのか?とか気になる要素はたっぷりなんですけど・・・・
とーっても面白かったです!
ぜひ読んで下さい!!