No-music.No-life

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底辺女子高生(再読)

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「本当の私」なんて探してもいません。みっともなくもがいてる日々こそが、振り返れば青春なんです―。「底辺」な生活から脱出するため家出した高校二年の春。盛り下がりまくりの地味な学祭。「下宿内恋愛禁止」の厳粛なる掟。保健室の常連たち。出席時数が足りなくて、皆から遅れた一人きりの卒業式。最注目の作家によるホロ苦青春エッセイ。


豊島ミホさんの本です。
 
檸檬のころ」と対等に豊島作品の中でも群を抜いて大好きだー!と叫べるくらい好きな一冊。
 
もう3回以上読んでいる気がするんだけど、読む度に共感し過ぎて困る。
作中で「蹴りたい背中のハツは私か?!」というくだりがあるけれども、このエッセイの中の豊島さんの女子高時代のことが、まんま私のことですか?!と思った女子は私だけではないのではないだろうか。
 
しかも豊島さんと言えば、音楽好き。
そしてほぼ完全に私と同じ音楽を好んでいると思われ、読む度にこの時豊島さんと出会えていたら友達になれていた!絶対!
そして底辺っぷりを共感し、分かち合う事ができた!と悔しくなるのである(笑)
 
 
エッセイというと、自分自慢というか幸せ自慢が多い昨今。
だから私はエッセイが苦手なのだが、このエッセイ程気楽に読めるものはないだろう。
 
言うなれば負け犬、というか完全に負けている人間の自虐的日記とも言えるこのエッセイ。
一つ一つのエピソードが、自分の底辺女子高生時代とリンクし過ぎてほんと・・・絶対高校生には戻りたくないと思うのだった。
 
でも、やはり家出を慣行してしまった豊島さんには敵わない。
自分だったらきっと、どんなに現状から逃げ出したいと思っても行動には移せないだろう。
 
そういうことを考えると、やっぱり豊島さんは凄いなと思うのだ。
 
何回読んでも飽きない。
大好きなエッセイ。