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精霊探偵

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事故で妻を失ってから、私には他人の背後霊が見えるようになった。霊は実に表情豊かで、色々なことを教えてくれる。霊の示唆で相談事を解決するうち、それが評判となり、人捜しの依頼が舞い込んだ、どこかで、誰かの背後霊になった妻に会えるかもしれない。依頼を受けて捜査を始めた矢先、奇妙な出来事が身の回りに起こり始める―。


梶尾真治さんの本です。
 
着々と梶尾さんの本を読み進めています。
いつもながら、期待せずに読み始めたのですが・・・なかなか面白かったです。
 
ただ難点は、長い!(笑)
 
そしてラストがちょっと唐突な終わり方であり、都合が良すぎる展開だったことが残念でしたね。
 
どんでん返しには驚きましたけど。
 
 
背後霊というか守護霊って、いるのかなあと思うのですが、
この本を読んで何となくあり得るのかも、とも思いました。
 
この本の中では、穏やかな表情を浮かべた背後霊を背負った人間の場合には、それなりの幸せな生活を持っているのですが、
時々複数の背後霊につかれている人間もいます。
 
歌手への夢が断たれ、浮浪者に成り下がっていた荒戸。
荒戸の悪い背後霊を塩で撃退してやってから、とんとん拍子に人生の歯車が良い方向に回り始めて行くのですが、何だか読んでいて嬉しくなりましたね。
 
荒戸は3体の背後霊に憑かれていたのですが、うち2体が悪い霊だったわけで。
残りの1体は守護霊というべき存在であり、実際にこういう霊がいてもおかしくないのかも、と思ったりしました。
 
 
斬新な設定と、宗教的(謎の生き物)展開の組み合わせは意外性があって面白かったのですが、
ラストの唐突なまとめ方にはちょっと納得いかなかったです。
 
これだけ長々と読ませたのだから、最後までこの勢いでいって欲しかったなあと思ったり。
 
でも梶尾さんの文章は丁寧でとても読みやすいです。
また別の本も読んでみます!