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テネシー・ワルツ

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塾講師の川村孝之の友人・馬渕が用水路で死体となって発見された。孝之は一週間前に馬渕と自宅で会っており、『テネシー・ワルツ』という古いレコードと8ミリフィルムを彼が大事そうに持ち歩いていたことを思い出す。孝之は事件の真相がそこに隠されているのではないかと独自に調査を始め、終戦間際にアメリカ兵を匿った母子の悲劇を知る…。六十年に亘る愛憎劇と親子の絆をテーマに描いた社会派ミステリ。


望月武さんの本です。
 
綺麗なタイトルと、何となく何処かで聞いた事があるような気がして手に取ってみました。
 
読んで思ったのは、この方、とても文章が上手いです。
癖がなくて丁寧で、とても読みやすい。
 
ただ、どうも現在と過去(戦争の頃)が交錯する話の展開に途中まで入って行けず、読むのに結構時間がかかってしまいました。
 
途中から過去の話の方が俄然面白くなってくるのですが、
現在の話がなんだかダラダラしてしまっているんですよね。
 
登場人物が沢山出てくるんだけど、一人一人の個性が弱くて、誰が誰だか分からなくなってしまう。
 
ただ、過去と現在を絡めたミステリの展開は見事。
 
ついに過去と現在が繋がる時、全ての謎が解けます。
 
しかし、もうちょっと純粋に楽しめたら良かったのですが・・・・私には向いていなかったのかもしれません。