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青色讃歌

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日の出はまだで、すべてが青色に包まれていた−。同棲する彼女の収入で暮らす28歳・高橋の「仕事探し」と「猫探し」の日々を描く、とびきりの青春小説。


丹下健太さんの本です。
 
第44回文藝賞受賞作品。
 
良くも悪くも、文藝賞的な、と評するしかないような、特に劇的な何かが起こるわけではない物語。
 
しかし、そのなんてことない日常を、ユーモア溢れる独特のタッチで描いている。
最初は面食らったその文章も、終わる頃にはすっかり丹下さんのペースになっていました。
 
するすると読めて、あっという間に終了。
デビュー作にしては、なかなか才能ある人なんじゃないだろうか。
 
彼女と同棲しながら就職活動をしつつ、時々日雇いや短期バイトに乗り出しお金を稼ぐ日々。
いなくなった猫を探しながら、ちょっと格好悪くて間抜けで、だけど憎めない主人公の高橋が良いキャラでした。