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オール*マイ*ラビング ―東京バンドワゴン―

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下町の老舗古書店東京バンドワゴン”に舞い込む古本と謎を、四世代のワケあり大家族・堀田家が家訓に従い解決する。ページが増える百物語の和とじ本、店の前に置き去りにされた捨て猫ならぬ猫の本…。不可思議な事件に潜む「あの人の想い」とは?笑いと涙の下町ラブ&ピース小説、待望の第5弾。


小路幸也さんの「東京バンドワゴン」シリーズ、第五弾。
 
大好きなシリーズ、またまたやってきましたね!
今回も、心がほっこりと温かくなって、大満足の一冊でした。
 
しかし一つ難点を言うなら、登場人物が増えすぎて、頭の整理がつきません(笑)
丁寧に相関図も用意されているのですが、既にその相関図がびっしり書かれていて、分かりづらいのなんのって!
 
しかも、登場人物のどの人も個性派揃いなので、インパクトがあり過ぎて逆に「あれ、この人誰だっけ?」とか思ってしまったり。
前作から少し時間が空いてから読むと、エピソードもだんだん忘れてしまって、「そんなことあったっけなあ・・・?」と思いながらになってしまうんですよね。
 
でも、曾祖父・祖父・親・孫・ひ孫の代まで続く、堀田家の人間達の、なんと温かいこと。
個性派揃いの家族ですが、どの人も心優しくて真っすぐでキラキラ輝いています。
 
不思議と堀田家に携わる人たちは、どの人も心が澄んだ人ばかり。
ご都合主義的展開は否めませんが、昨今失われてしまった家族やご近所さんとの助け合い・絆というものに気づかされます。
 
 
あと、個人的に自分が好きな登場人物は、堀田家の人間としては「普通」な紺です。
普通だけど、しっかりと家族を支えているところが良いんですよねー。地味かもしれませんが(笑)
 
これからもずっと続いて欲しいシリーズです!