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君は素知らぬ顔で

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テレビの中にいつも君はいた。いつも目にするけれど遠い存在に、今の自分の気持ちが重なる…。不器用で繊細な恋愛模様を描いた、等身大の「あなた」の物語。


 
飛鳥井千砂さんの本です。
 
飛鳥井さんの本はチェックして全部読んできたつもりだったのですが、新刊が出ているのに気付きませんでした。不覚!
地元の図書館にひっそりと置いてあったので、早速借りて来ました。
 
ここ最近の作品が、結婚をテーマにしたものが続いて、どちらも微妙な感じだったので・・・今回はあまり期待していませんでした。
 
が・・・!
 
ヤバい・・・不覚にも泣きそうになりました。
いや、泣くというか・・・・こみあげてくるこの思いは一体何なのか・・・!
 
連作短編(各章の登場人物がリンクしている)って自分は大好きなんですけど、そのどれもが悩みや不安を抱えていて、どうにもならない現状に嫌気がさしていて。
 
必ずしも前向きな終わり方だけではなかったのですが、読み終わって救われたような気持ちになりました。
 
「斜め四十五度」「雨にも風にも」「今日の占い」「どこかで誰かに」が特に良かったです。
 
しかし「今日の占い」の彼氏・・・・昔付き合っていた人を思いだしましたよ。
 
束縛って言うか、やきもち焼き過ぎる彼氏っていうのも・・・・大変なんですよね。
今は特に自由でいたいという気持ちが強いので、絶対無理だなあと思いました。
 
この彼女の選んだ道は、潔くて格好良かったです!
 
 
飛鳥井さんは、やっぱりこういう瑞々しい小説が合っていると思います。
どんどん良くなっていきますね。
 
思いがけぬ良作でした!