美しく壮大な自然に囲まれた長野県安曇野。ここで生まれた少年が「いとこおば」にあたる同い年の少女に恋をした――五感に響く描写で、生き生きとその姿を描く。
小川糸さんの本です。
小川さんと言えば、「食堂かたつむり」の人、というイメージが強いのですが、
本作で小川さんの作品を読んだのは2回目でした。
あれだけブランチで推されていて、売れていた「食堂かたつむり」が、読んだらそんなに心に響かず、それどころかあまり印象にも残らない作品だったので(失礼な感想ですが)、あまり期待せずに読んだ本作でした。
結論、
「食堂かたつむり」よりは、面白いし、上手くなったと思う!
幼い頃から側にいた女の子を好きになって、小学生から20歳を超えるまでの少年の成長を描く様は、何だか甘酸っぱいような、ほろ苦いような気持ちにさせられました。
しかし・・・・なんというか、長い。
どうしても根気強く読み続けていられなくて、途中で挫折しそうになりました。
そしてあの結末・・・。
オイ!
それで良いんかい!
と思わず突っ込みたくなりました。
うむむ、今の精神状態で読むには、ちょっとひねくれた見方しかできないのかも。
穏やかな気持ちでいる人には、向いている本だと思います。