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インビジブルレイン

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姫川玲子が新しく捜査本部に加わることになったのは、ひとりのチンピラの惨殺事件。被害者が指定暴力団の下部組織構成員だったことから、組同士の抗争が疑われたが、決定的な証拠が出ず、捜査は膠着状態に。そんななか、玲子たちは、上層部から奇妙な指示を受ける。捜査線上に「柳井健斗」という名前が浮かんでも、決して追及してはならない、というのだが…。幾重にも隠蔽され、複雑に絡まった事件。姫川玲子は、この結末に耐えられるのか。


誉田哲也さんの「姫川玲子」シリーズ、第四段!
 
待ってました!久々の長編です。
元々ページ数も凄いのですが、紙の1枚1枚が物凄く薄いので、とにかく読み応え十分でした。2日で読み切りましたけど、面白かったので苦ではなかったです。
 
ずっと図書館で予約待ち状態だったのですが、地元図書館に普通に置いてあったため(笑)、すぐ借りて来ました。
 
今回は、玲子が捜査に乗り出したのは、「柳井健斗」という26歳の男のこと。
深い理由を明示してもらえないまま、この名前を口に出すことはおろか、捜査をしてはならないと上層部から切りだされたが、そのまま黙っている訳ではないのがこの姫川玲子なのである。
 
捜査の段階で分かってきた、柳井のこと。
少しずつ真相に迫るにつれ、偶然出会った牧田という男に惹かれていく玲子。
 
しかし牧田の正体が明らかになると同時に、一連の事件の容疑者が牧田なのではないかと疑い始めた玲子は――
 


 
牧田は、きっと・・・・あの結末になるのだろうな、と
登場して玲子が牧田に対する強い想いを抱き始めたあたりから危惧していましたが・・・・
やっぱりそうなってしまった。
こういう予想は当たってしまう。
 
姫川班の菊田。今や交番勤務の制服警官になっている井岡。
美人でやり手の警部補の玲子を慕う人間は多い。
だけど、それを好意的に思いながらも一歩踏み込めない玲子が、向き合いたいと思える相手に出会えたというのに・・・。
何だかやりきれないラストでした。
 
でも、最終的な処分を下され新たな環境でのスタートとなる結末ですが、玲子ならまた第一線に戻ってくるだろうと思えます。
 
女は強い!
何だか、元気をもらえた久々の姫川玲子シリーズでした。