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うさぎパン

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高校一年生の優子と、彼女をとりまく人々とのほっこりとした日常を描く、なごみ系の物語。
新しい友だち、初めてのボーイフレンド、義理の母親、家庭教師の美和ちゃん。
いろんな人たちとの出会いのなかで、恋について、家族について考え、少しずつ世界を広げていく優子。
そしてある日、死んだはずの実の母親・聡子が優子の前に現れて・・・。
 


 
瀧羽麻子さんの本です。
 
うわー!
良い!良いよ!瀧羽さん!
 
瀧羽さんの本を読んだのはこの作品で3作目ですが、一番好きかも。
 
死んだ母親が別の人間の体を借りて主人公の前に現れる――というのは、割とありがちな話ではあるけれども、この優しい文体とふわふたした雰囲気は大好きです!
 
パンが大好きな優子と、パン好き繋がりで仲良くなったボーイフレンドの富田君。
優子の家庭教師の美和ちゃんと、その彼氏の村上さん。
義理の母親のミドリさんと、実の母親の聡子。
 
登場人物の誰もが優しくて、何だか温かくなります。
 
よく読んでみると、聡子と優子の出生の秘密というか、本当の関係は結構突っ込みどころもある訳ですが、まあそういうのは気にしないでさらりと読めるし、何より読後感がとても良かったです。
 
女の子は大抵パンが好きだと思うという意見にも大きく頷きながら、物語に出てくるパンが美味しそうでたまりませんでした。
 
パンダやカニの形のパンは多いのに(でも最近、あまり見かけなくなりましたね)、うさぎってそういえばあまりなかったかも。
 
ほっこりと温かい気持ちになった本作でした。
 
瀧羽さん、好きな作家の仲間入りです(笑)