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マイルド生活スーパーライト

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あなたとの未来が見えない、と突然彼女にふられた上田は、その理由を知るべく夜の川で友人たちとおかしな実験をするが……“ダメ男子”文学の最高傑作がついに誕生! 文藝賞受賞第一作




丹下健太さんの本です。

タイトルが良いですよね。

マイルド生活スーパーライト!!

装丁は、中田永一さんの「吉祥寺の朝日奈くん」と同じ、池田進吾さんということもあって、紀伊国屋の店頭には、この二つの本が並べて置かれていました。

「吉祥寺の~」が凄く良かったのと、このタイトルの良さに惹かれて図書館で予約。
期待して読みましたが・・・・


び、微妙・・・・。

文藝賞受賞作家である事もあって、なんていうか・・・・
文藝賞な内容だったというか。

なんだろ、この女に振られて未練たらたら堕落している男っていうのが、無理!って感じでした。

私もどっちかというと、この主人公の元カノみたいに、突然理由もなく付き合っている相手に対して「あー・・・無理だ」と思って付き合えなくなるという気持ちが凄くよく分かってしまうタイプであるため、どうして別れる事になったのかを全く理解していないこの主人公に、何だか苛立ってしまったのはあります。

で、なんていうか・・・
文藝賞系の枠を越えていないというか、やっぱり「あーやっぱり文藝賞受賞作家だったんだなあ」と納得してしまうくらい、ワンパターン。

劇的な事というのは、失恋。
で、現在の契約社員の更新をするか、仕事を辞めるかを悩みつつ、友達との付き合いあり、先輩との関係あり・・・・つつも、結局は何も変わらない現状で少し前向きに終わる・・・・的な感じが、
昔は結構嫌いじゃなかったんだけど、今の私には物足りなくて仕方がなかったです。


タイトルや装丁は良いんだけどな・・・もうちょっと話を膨らませつつ、上手く収めて欲しかったかもというのが正直な感想でした。

期待していただけに、ちょっと残念。