神々の午睡
著者初の神話モチーフのファンタジー小説。神様たちの織りなす6編の話と書下ろしを収録。「友情」「恋愛」「戦争」「世界の危機」とシリアス&ユーモラスに楽しめます。表紙は大人気コミック作家CLAMPが担当します!
あさのあつこさんの本です。
装丁・イラストはCLAMPが担当。「なかよし」を購読していた私は、懐かしいという思いで一杯でした。綺麗なイラスト(登場する神々の絵です)は、ぜひ見て欲しいです!
神と人間が共存する世界、時代の話。
以前読んだ光原百合さんの「イオニアの風」も、ギリシャ神話をモチーフにした神と人間が混在する時代を描いた大作でしたが、今回は架空の世界の、神と人間、そして神と人間の間に立つ「箜(クウ)」という存在がいるという設定。
以前読んだ光原百合さんの「イオニアの風」も、ギリシャ神話をモチーフにした神と人間が混在する時代を描いた大作でしたが、今回は架空の世界の、神と人間、そして神と人間の間に立つ「箜(クウ)」という存在がいるという設定。
あさのさんらしく、大変読みやすくて面白かったです。
クールで綺麗な顔立ちをした少年――しかしこの少年は、死と嘆きを司る神・グドミアノ。
あさのさんはこういうキャラクターを描かせると本当に上手いですよね。
生き生きとした動きが読み手にまで伝わってくる感じ。
あさのさんはこういうキャラクターを描かせると本当に上手いですよね。
生き生きとした動きが読み手にまで伝わってくる感じ。
自然現象や運命的なものまで、司る神がいるという設定は・・・もしかしたら遠い遠い昔に、本当にそうだったのかもしれないと思わされます。
どうしても神と人間というと、愚かな人間という構図であるとか、人間と神の許されざる悲恋であるとか、アンハッピーエンドになってしまう話が多い気がします。
やっぱり本作でも悲しい結末が多かったりもしたのだけれど、温かい気持ちで読めた「盗賊たちの晩餐」が一番好きです。
やっぱり何となくパターンは読めてしまう部分はあったりしたのだけど、安定した読みやすさであさのさんはまた、新たな分野を開拓していってくれました。
今後も、続けようと思えばできそうな内容ではあったので、楽しみにしておきましょう。
そういえば、図書館で予約していてなかなか手元に来なかったのですが、地元の図書館に誰にも借りられずに普通に置いてあったので、予約を取り消して借りました。
なんなんでしょうねえ・・。
なんなんでしょうねえ・・。