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ファミリーポートレイト

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あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。呪いのように。親子、だもの。

ママの名前は、マコ。マコの娘は、コマコ。うつくしく、若く、魂は七色に輝く、そしてどうしようもなく残酷、な母の“ちいさな神”として生まれた娘の5歳から34歳までを描く。
怒涛のごとき展開と濃密な物語に圧倒されながらページを繰る手が止まらない第一部「旅」、紙上の文字がいまにも叫び出しそうな言葉の力に溢れ、この作品を同時代に読めた喜びに震える第二部「セルフポートレイト」――二部構成となる本書は、進化と深化が止まらないモンスター作家・桜庭一樹の新たな金字塔となった! 面白くて、どこまでも凄い!!!




直木賞受賞後初の書き下ろし長編1000枚。
全身全霊感動のエンディングを迎える、恐るべき最高傑作!

・・・・という謳い文句の桜庭一樹さんの作品です。

が、私はこの作品をお薦めしません。

とにかく、読むのが苦痛でした。
それは、500P以上にも渡る長編であること、そしてそれが面白ければ苦もなく読める枚数であるけれど、とにかくページをめくる手が進まないの何のって。

私の男のような、父と娘のねっとりとした、卑猥で濃厚な関係とも似てる、マコとコマコの関係。
だけど、「私の男」ではその関係が物語の結末にちゃんと響いてきたけれど、この母と娘の関係はどうしても好きになれなかったです。

特に、第一部は何処までも何処までも暗くて、ネバネバしたような、重苦しさが全編に漂っていて、ようやく読み終えて、一日。
次の日、そして今日と三日かけて読み終えたときは、とにかく疲れたという気持ちで一杯になってしまいました。

結局、母親の呪縛から逃れられていないように思えるコマコだけど、前向きに終わっている・・・つもりなんだろうか?

言いたい事はなんだったのだろう?と疑問に思ってしまうような、読み終えるまでが苦しかった作品でした。