空色ヒッチハイカー

人生に一度だけの18歳の夏休み。受験勉強を放り出して、僕は旅に出る。兄貴の残した車に乗って、偽の免許証を携えて。川崎→唐津、七日間のドライブ。助手席に謎の女の子を乗せて、心にはもういない人との想い出を詰めて、僕は西へ向かう。旅の終わりに、あの約束は果たされるだろうか―。大人になろうとする少年のひと夏の冒険。軽やかな文章が弾ける、ポップでクールな青春小説。

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橋本紡さんの本です。

橋本さんの本を読むのはとても久しぶりでした。
いくつか本を読んではきましたが、苦手なやつと好きなやつの半々くらいだったので、何となく敬遠していた橋本さん。

久々に読んだ本作でしたが、うーん…悪くないと思うけど、私は橋本さんの作風が少し苦手なのかなあと、ふと思いました。

「いなくなった」兄の残してくれた車で、南を目指して旅する弟。
道中で拾った、何人ものヒッチハイカー達。何故か目的地まで旅することになった女の子。

東大を目指して勉強していた、優秀な弟。しかし努力なしにも東大入学、官僚コースを辿っていこうとしていた天才の兄。

主人公が目指した場所とは？


…とまあ、そういう話なんですが、なんてことのない話が何故か素敵な話に思える感じは不思議でした。
最後の苺飛ばし大会には笑いましたが（9mも苺を飛ばせるもの？笑）、可もなく不可もなく…な一冊でした。

そうそう！
私はずっと橋本さんを女性作家だと思っていたのですが、著者の写真を見てびっくり！
男性だったのですね。

大体私の感覚（男性作家か女性作家か、っていう）は当たるのですが、見事に外れました。

男性の方にしては珍しく柔らかな文章を書く方だなあという印象を受けました。