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木練柿

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あの男には力がある。人を惹き付け、呼び寄せ、使いこなす、それができる男だ。娘は、男から刀を受け取り、抱き込みながら何を思い定めたのだろう。もう後戻りはできない。月の下でおりんは「お覚悟を」と囁いた。刀を捨てた商人遠野屋清之介。執拗に事件を追う同心木暮信次郎と岡っ引伊佐治。時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続く待望のシリーズ登場。




あさのあつこさんの本です。

こちらもシリーズものですが、今回は長編ではなく短編集ということもあったかもしれません。
私の中では、このシリーズの中で一番読みやすく感じました。

このシリーズ、初めて読んだ「弥勒の月」が・・・・読むときにかなり苦戦した印象があって、あー無理だ読み切れないかも・・・と思いながら数日かけてやっと読んだ記憶があります。

なので、その当時の読んだ記憶が(本の感想としての記憶)ほとんどなくて。
遠野屋と死んだ妻のエピソードや、姑の話が今回は出てきたのですが、うろ覚えだったのがとても残念でした。

あさのさんは、このシリーズを皮切りに、数作の時代小説も書かれるようになりましたが、どんどん上手くなってますね!

私の中で、「待ってる」が凄く良かったんですが、あさのさんは青春小説だったら少年が主人公だととても生き生きすると私的に思うのですが、時代小説は女性・・・というより少女が主役だととても生える気がします。
だからでしょうか。今回の短編の中で、伊佐治の息子の嫁の話がとても読みやすかったです。

小暮がどうしても若いという印象を受けなくて、でもそれは身分やら何やらがあるせいなんだけど・・・なんでしょうねえ。

なんだかんだ言って、自分は伊佐治が一番好きですよ(笑)


このシリーズ、これからも続きそうですね。
どんどん面白く、読みやすくなっているので今後も楽しみです!