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妖怪アパートの幽雅な日常⑤

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夕士の学校に清楚VS型破りの両極端な教師2人が着任して、新たな事件の予感…。転入生騒動、カンニング事件、文化祭準備などに追われながら「生きる意味」を考えさせられた、夕士、高2の2学期の日々−。




香月日輪さんの「妖怪アパート」シリーズ第5弾です。

もうここまで読み続けてると、登場人物達に愛着もわいてきますよー!(笑)
今回はちょっと厚めだったので心配したのも杞憂に終わり、さくさく読めました。


病欠により欠員した穴を埋めるため、二学期から夕士の学校に新しい2人の先生がやってきた。
個性的で型破りな「ちあきなおみ」という男の先生と、美人で清楚で上品な青木という女の先生だ。

全くの正反対とも思える二人の先生が絡み、沢山の行事がある秋にバタバタと騒動が起こる。

親切や優しさも、本当に相手の気持ちを考えて出来ないものだったら、ただのお節介になる。
そしてそれをしている本人が、本気で相手のためになっているとか、相手が喜んでくれているだろうという前提でやっているとしたら――こんなにもタチが悪いんだなあという事を、まざまざと見せつけられた気がしました。

両親を亡くして、一人暮らしをしている夕士は、きっと辛くて寂しい想いをしているだろう。
だから先生が話を聞いて「あげる」、気にかけて「あげる」と上から目線で物事をとらえる事しか出来なくなっている。

クラブに入部してきた転入生の女の子は、ただきっと話を聞いてもらえる相手、自分を受け入れてくれる相手がいればきっとこんな風にひねくれたりしなかったのだろうに――青木先生と出会えて彼女は変わったかもしれないけど、果たしてそれがいい事だったのかは一概には言えないですね。

ただ一つ言えるのは、私が青木先生のような人とかかわったとしたら、毎日発狂寸前まで怒り狂っていることでしょう(苦笑)

新キャラのちあき先生。
かなり気になります!