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サクリファイス

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勝つことを義務づけられた〈エース〉と、それをサポートする〈アシスト〉が、冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。初めて抜擢された海外遠征で、僕は思いも寄らない悲劇に遭遇する。それは、単なる事故のはずだった――。二転三転する〈真相〉、リフレインの度に重きを増すテーマ、押し寄せる感動! 青春ミステリの逸品。

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近藤史恵さんの本です。

この作品の続編?が、Story Sellerに掲載されてて、二つ程読みましたが、その時はやはりこの作品を読んでいなかったのが災いして、自転車ロードレースがなんたるかを理解出来ていませんでした。

でも、読みやすい文章である事は強く感じていたので、今度読んで見ようと思っていたのですが…
面白かったです!
本屋大賞にノミネートされただけある作品。

馴染みのない自転車ロードレースというスポーツを、馴染みやすく書かれていること。
チームメイトとの友情、嫉妬、協力、ライバル心…
そしてレース中に起こった事故の真相が究明されていくにつれ、緊迫するミステリな展開!

一冊で何十もの楽しみ方がある作品だったと思います。

しかし、主人公の幼なじみが、いまいち掴めないキャラでした。どうかこの主人公にも良い子が現れますように(笑)


とても面白い作品だったのだけど、物足りなかった点をいくつか。

まず、さっくり読める読みやすさは良いのですが・・・もうちょっと長くても良かったかなと。
もっとこの物語を読みたいという欲求が出て来ました。
だけどこの読みやすさは、近藤さんだからこそなせる技なのかもと思ったりしますが。


それと、エースの素質のある伊庭の存在が後半、弱かったかなと。

まあこの人物については、Story Sellerで重点的に描かれていたりするので、続編が出るという想定で書かれていたのだとしたら、問題はないかと思います。


色々文句もつけちゃいましたが、総合的にみても満足の一冊でした。